◆住宅展示場

広い敷地の中に宣伝を目的とした住宅が展示されており、様々なメーカーの物件が並んでいるのが特徴です。

物件には最新の住宅設備や工法、建材などが使用されており、お客様に向けてPRや広告塔としての役割を担います。

複数の物件を比較しながら見学できるので、「なるべく多くの物件を見てから購入する家を決めたい」「各メーカーの家を比較してみたい」といった方にとってメリットが大きいです。

展示期間が終わると誰も訪れなくなるため、その役割も終わってしまいます。

しかし、一度建てた物件を解体・廃棄するには、多額のお金がかかります。そこで、モデルハウスをリユース物件として売り出すことがあります。

◆分譲地

最初から購入されることを想定し、販売・展示しているモデルハウスです。

交通の便が良いことや閑静な住宅街など、人気のある立地に建てられるため、購入申し込み者がいれば展示期間終了後に販売されます。

購入希望者が複数の場合は抽選になることもあるので、必ず購入できるとは限りません。住宅展示場の物件との違いは、間取りが広めで、設備も充実しているものが多いことです。

住宅展示場と同様に、展示期間中に多くの方が訪れて物件を吟味します。

ハウスメーカーによっては宿泊体験ができるところもあり、実際に寝泊まりして暮らしのイメージを掴むことができます。

◆新築ではなく中古物件

モデルハウスの展示期間は、一般的に1年～5年くらいが多いです。期間中、多くの人々が見学に訪れるので基本的に中古物件として扱われます。

「新築」というのは、建てられてから1年以内かつ未入居な状態の物件を指すため、モデルハウスは新築に当てはまらず、中古物件であることが多いのです。

新築ではない物件は「住宅瑕疵担保責任保険」に加入できないため、修繕を自分で行うこともあるのがデメリットになります。

◆傷や汚れ、使用感がある

展示中には多くの人々が訪れて見学するので、家具や設備に傷や汚れがついている可能性があります。

また、業者によっては「宿泊体験」を実施することがあり、水回りを含め使用感が目立つこともあります。

◆立地を選べない

すでに特定の土地に建てられているので、立地を自由に選ぶことはできません。購入前に周辺環境についてよく考慮する必要があります。

建てられている場所が希望のエリアや住みたい街とは限らないので注意しましょう。

◆家具・家電製品の保証期間の問題

モデルハウスを購入する際、付属している家具や家電をそのまま受け取れる場合があります。

しかし、展示されてから最低でも1年～数年は経過しているので、付属の家具・家電の保証期間がすでに切れていることも考えられます。家具・家電付きの場合は、保証期間も確認しておきましょう。

メリットとデメリットそれぞれを踏まえたうえで、モデルハウスの購入を検討することをおすすめします。迷ったときは住まいのプロに相談することもポイントになります。